樗木(ちょぼく)の遺言と爺怪説

愛国的好奇高齢者の遺言と違和感をエッセイ風に・・・

2020-01-01から1年間の記事一覧

認知機能検査は有効か(J-45)

県の公安委員会から見覚えのある封書が届いた。 「運転免許証更新に関わるお知らせ」とあるが、中身は「認知機能検査通知書」 である。ただの更新手続きを、5か月以上も前から始めなければならないなんて 面倒なことだなあと思いながらも、ルールだから仕方…

終わってなかった仏像盗難事件(J-44)

とっくの昔に決着していたと思っていた嫌な事件が、実は終わっていなかったようだ。 その事件とは、2012年(H24)10月に対馬市で起きた、韓国人窃盗団による仏像等 盗難事件である。 盗まれたのは 国指定重要文化財「銅像如来立像」(海神神社) 長崎県指定…

シンデレラはプリンセスに(J-43)

オリンピックをはじめ、楽しみにしていたことがことごとく先送りになって、何もいいことが思い出せない今年、最後に少しだけうれしいプレゼントをもらったように思う。 本来なら6月に行われたはずの全米女子オープンが12月開催となって、日本からは19人 の選…

「エビデンスでござる!」と迫るだけのメディア(J-42)

ある論文が小さな波紋を広げている。 その論文とは、GoToトラベルとコロナ感染の関連性を調査したもので、12月6日 インターネット上に公開された。通例のいわゆる査読を受ける前の状態なのだが、 緊急性があるため発表したのだという。明らかに国内向けの内…

皇統について思うこと(その2)(Y-26)

男系の男子とは 皇室典範の第1条には、 “皇位は皇統に属する男系の男子がこれを継承する” と定められている。 男系の男子と明記されたのは明治22年の旧典範からであるが、皇室典範など なかった古代から男系は一貫して守られてきた。奈良期、江戸期にあった …

皇統について思うこと(その1)(Y-25)

できれば死ぬ前に見届けたいことが二つある。 一つは憲法改正で既に述べた。もう一つは皇室典範の改正である。端的に言えば、 女系/女性天皇容認の是非についてである。 恐れ多いテーマであり、自身迷いもあるが、経緯を振り返りながら考えをまとめ てみたい…

糖尿病の話(Y-24)

明日11月14日の夜、世界中の著名な建造物や公園などの一部が、ブルーの照明で ライトアップされるはずです。例えば、エンパイヤステートビル、ナイアガラの滝 オペラハウス、日本なら東京タワーや錦帯橋などです。 もう10年以上続いている割には知られていま…

二つの投票にコロナが影響か(J-41)

日頃、最も身近な市長選挙にもまるで関心がないのに、なぜか気になる投票が 二つ続いた。一つは11月1日に行われた大阪都構想の賛否を問う住民投票で あり、もう一つはアメリカ大統領選挙である。 他人事に近いこのふたつのイベントに興味をそそられた訳は、…

日本シリーズ・今から楽しみ(J-40)

例年だと日本シリーズも決着の時を迎えていそうなこの時期、26日のソフトバンク に続いて30日の巨人と、数試合を残してセ・パ両リーグの優勝チームが決まった。 今年のペナントレースは、新型コロナの影響で開幕が大幅に遅れ、6月19日からの 140日間で120試…

核兵器禁止条約発効?(J-39)

2020.10.24、ホンジュラスが新たに加わり、核兵器禁止条約を批准した国が 50か国に達した。規定により、90日後の来年1月22日にこの条約が発効する ことを国連が発表した。 26日、日本の主要メディア(特に新聞)は、このニュースを大きくとらえ、一斉に 報じ…

腸内フローラとファクターX(J-38)

ヒトの腸は8m前後あり、それを裂いて広げれば畳20畳ほどにもなるという。 そしてその内壁には、1000種100兆個以上とも言われる「腸内細菌」が棲んでいる。 その様子を、誰かがお花畑に例えて「腸内フローラ」と呼び、その名が定着した。 腸内フローラは、個…

不安ビジネスと平和(J-37)

家の電話が鳴ったとき、決めているわけではないが、我が家では原則妻がとる。 私では、たいてい交代することになるからである。 妻の友人たち(つまりは高齢のご婦人たち)は、固定電話をよく使う。 たしかに、携帯電話とはまことに無作法なツールで、彼女た…

はじかれた6人(J-36)

日本学術会議は各学界を代表する210名の専門家で構成され、任期は6年、 その半数が3年毎に改選される。戦前にあった「学術研究会議」に代わって 戦後まもなくの(つまりGHQ支配下の)昭和24年に設立されたもので、 歴史は古い。 候補者の選出は紆余曲折を経…

不可解なニュース二つ(J-35)

9.27、女優 否、今や大女優の名がふさわしい竹内結子の突然の訃報は、 内外に少なからぬショックを与えている。 しかも、それが自殺らしいということで、衝撃は何倍にも膨れ上がった。 “人の心は分からない” という説に異を唱えるつもりはないが、 一家だん…

いちばん大事なこと(Y-23)

「いちばん大事なこと」というのは養老孟司先生の本の題名です。 その帯封に、“人類は百年後までまともに生き延びられるか!?” と書いてある通り、先生はこの本で環境問題を取り上げています。 人は誰でもそれぞれの人生において、“一番大事なこと(もの)…

日本の首相交代と韓国の姿勢(J-34)

菅新総理の安倍路線継承方針は、内外共に概ね好意的に捉えられ、 各国から祝福のメッセージが届けられる中、戦後最悪の関係といわれる お隣韓国の反応はどうなのか、韓国メディアの日本語版を中心に ざっと おさらいをしてみた。 菅官房長官が有力な後継候補…

新内閣とメディア (J-33)

9.16、菅新内閣が発足した。 安倍首相の突然の辞任表明から、さしたる混乱もなく、 スピード感満載の交代劇は、コロナ禍のこの時期、 国民にとっては一つの安心材料になったと感じる。 どうやら、菅さんが独りで決めたらしい新閣僚の顔ぶれは、 再任8、横滑…

首相辞任とメディア(J-32)

8.28、安倍首相が記者会見を開き辞任を表明した。 持病の潰瘍性大腸炎再発により、今後の政権運営に自信を持てず、 このタイミングしかないと判断したというものだ。 辞任を決断したのは、検査結果を聞いた8.24であると説明されたが、 その日は奇しくも連続…

菅野投手の開幕9連勝に思う(J-31)

8.25(火)、神宮球場での巨人ヤクルト11回戦は、巨人ファンならずとも 注目の一戦であった。 それは先発に予定されている菅野投手に、この試合に勝てば堀内以来、 実に54年ぶりの「開幕9連勝」という記録がかかっていたからである。 私も前の週から楽しみに…

中国の近未来(J-30)

日本の将来を考えるとき、気になるのはやはり中国の“これから”である。 ほとんどの専門家が、“中国のGDPは2020年代にアメリカを抜く”と予想 している。人口が4倍もあるのだから驚くには値しないが、この勢いは どこまで・・・というより、勢いに任せた横…

75回目の敗戦記念日に想う(Y-22)

報道によると、今年の戦没者追悼式典は、40のうちの37が中止 または規模縮小の開催となったようです。 勿論それは新型コロナの影響です。 例によってメディアは、紙面の多くを特集記事で埋めていますが、 特に目新しいものは見当たりません。 おそらくは…

「尊厳死」私の選択(Y-21)

先月(7月)24日、毎日新聞の一面トップに「ALS患者を嘱託殺人」 という事件が報じられて以来、そのことが頭から離れない。 元来自分は、尊厳死・安楽死についてはどちらかと言えば肯定的で、 「自死」に関しても全否定するような宗教観は持っていない。 …

超刺激的!上久保新説

世界に蔓延する新型コロナの真相 -とくに日本や東アジアの死者数が欧米に比して桁違いに少ない 理由について― 昨日(7.27)、京大の上久保教授と順天堂大の奥村教授による 驚くべき新説が発表されたはずなのだが、新聞・TVは、 どうやら無視する気配であ…

腹を括って耐えるしかない(J-29)

「まだ死にたくない!なんて声高に言える年じゃないけど、 コロナでは死にたくないわ」と妻が言う。 その通り。後期高齢者ともなれば、「死」は「死ぬか生きるか」 ではなく、「いつ死ぬか、何で死ぬか」という形で目の前にある。 7月に入り、あたかも感染者…

「和魂洋才」から「和魂和才」へ (Y-20)

「和魂洋才」という言葉があります。 辞書などによると、“心には日本人としての大和魂を持ち、 西洋の学問を活用するという意味。元々あった「和魂漢才」を もじったもので、明治以降使われるようになった“ と説明されています。 この言葉の底には、もてはや…

世界は香港を救えるか(J-28)

6月30日、中国全人代は、香港での反体制活動などを禁じる 「国家安全維持法」を可決し、早くも翌日には多数の活動家 が逮捕されるという事態となった。 この法律、以前から、香港の法律として制定しようと画策していた 案件なのだが、2003年の「国家安全条例…

メディアの目(J-27)

筆者は、コロナの影響と対策の良否を評価するには、 「死亡数」に注目すべきであると何度か述べてきた。 それも、コロナ原因に絞るのではなく、全体の死亡数- 極論すれば平均寿命にどう影響したか―といった視点が 必要ではないかと主張(遠吠え)してきた。…

偶然を支配するものー私の宗教観(Y-19)

「この世はみな偶然の産物である」 こんな言葉を平気で口にすることができるのは、 私がいわゆるインフルエンサーではないからで、 もしそうなら、宗教を信じる人たちーとくに一神教の信者からの、 集中砲火を浴びることになるかもしれません。 しかし、考え…

”ファクターXes” なのか?(J-26)

取材活動に制約があるのか、新聞・テレビのニュースがショボい。 ところが、記事や番組の内容は、むしろ充実している。 特集記事やアーカイブスのおかげなのだが、それは、 ほとんど役に立たず、真偽さえ定かでない、いわばジャンクのような 情報の洪水に流…

AIと「こころ」(Y-18)

DNAの二重らせん構造を発見して、1962年のノーベル医学生理学賞を受賞した F.クリックは、1994年に著した「The Astonishing Hypothesis」(驚くべき仮説: 邦題「DNAに魂はあるか」)のなかで、こう述べています。 “私の言う「驚くべき仮説」とは、 あなた-…