樗木(ちょぼく)の遺言と爺怪説

愛国的好奇高齢者の遺言と違和感をエッセイ風に・・・

2023-01-01から1年間の記事一覧

国歌は語る(その1)=アメリカ編

前回のブログで、「国歌」はその国の成り立ちや性格を知るうえで、大いに役に立つと 述べましたが、実は「国名」そのものや「国旗」についても同じことが言えます。 それらを交えながら、日本がこれまでもこれからも、否応なくお付き合いせざるを得な い米・…

英国王の戴冠式から(Y-48)

5月6日、英国王チャールズ3世の戴冠式が行われました。 実に70年ぶりとあって、大いに世界の関心を集めるものと思われましたが、それほどで もなかったというのが私の印象でした。 購読紙毎日新聞の扱いもいたって冷ややかで、この日大したニュースがなかっ…

手製爆弾襲撃事件の遠因(J-132)

今は遠く離れて、会うこともままならない友人から突然の電話があった。 声を聴くのも何年ぶりかなのだが、不思議にもその空白感がない。時間的・空間的な距 離というものを感じないのである。 そのような友を「心友」という。しみじみと有難さを感じる存在だ…

WBCの勝利と未来(J-131)

3月22日、マイアミで行われた第5回WBCの決勝戦で、日本代表「侍ジャパン」が前回 優勝の米国チームを下し頂点に立った。 その最後のシーンは、“歴史的な映像”としてこの先何度も目にすることになるだろう。 決勝戦、日本は3-2と1点リードして9回表を迎…

サクラサクWBC(J-130)

球春という言葉は「広辞苑」には載っていない。しかし、よく目にする言葉でもある。 一般的には、プロ野球チームがキャンプをはり、オープン戦が始まる頃を言い、なんと なく桜の開花と合わせて”もうすぐだな“という気分が徐々に高まるシーズンである。 とこ…

ペンと剣(Y-47)

「ペンは剣よりも強し」という言葉があります。 一般に、“文は武に優る”という意味で使われていますが、現代民主主義の世界において は、“言(論)は権(力)に優る”という意味に特化されているようにも思われます。 とくにメディアの世界に生きる人たちには…

魂の衰弱(Y-46)

月刊誌「文芸春秋」の1月号は、“創刊100周年新年特大号”としていつもより存在感を示 しながら売り場に並んでいた。文豪菊池寛が“頼まれてものを言うことに飽いた”と言っ て1923年(T12)に同人誌「文芸春秋」を創刊してから100周年になるという。 記念号の大…

「どうする家康」「どうする日本」(その3)

この正月、近くの山に登った。山と言ってもトレッキングコースの途中にある1時間ほ どで登れる山なのだが、それでも、南には名古屋方面の市街地、北には恵那山や御岳山 が望める眺望の良さもあって人気がある。家族連れも多いが、そのお目当ては頂上のベ ン…

「どうする家康」「どうする日本」(その2)

古今東西、民の願いは「安寧」であり、国家或いは為政者が国民に提供する最大の福祉 事業は「安全保障」に他ならない。 50年前、イザヤ・ベンダサン(山本七平)は「日本人とユダヤ人」の中で、”日本人は 安全と自由と水はタダだと考えている“と”平和ボケ“に…

「どうする家康」「どうする日本」(その1)

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、好評のうちに幕を閉じた。しかし私的には、物語の進 展とともに“このタイトルはどうも内容にマッチしていないのではないか”という違和感 があった。この13人が後の泰時の時代に設置された「評定衆」の元となる「13人の宿老 (…