樗木(ちょぼく)の遺言と爺怪説

愛国的好奇高齢者の遺言と違和感をエッセイ風に・・・

日本の首相交代と韓国の姿勢(J-34)

菅新総理の安倍路線継承方針は、内外共に概ね好意的に捉えられ、

各国から祝福のメッセージが届けられる中、戦後最悪の関係といわれる

お隣韓国の反応はどうなのか、韓国メディアの日本語版を中心に

ざっと おさらいをしてみた。

官房長官が有力な後継候補であった14日以前、韓国メディアの論調は

韓日の関係改善の必要性を訴えながらも、そのスタートは「日本側の謝罪

からでなければならない」といった傾向が強かった。それは、

“安倍と一心同体のごとき菅の下では関係改善は難しい”

というメッセージでもあった。

ところが14日、圧倒的支持のもと菅新総裁が選出されると、韓国メディアは

一斉に “これを関係改善の変曲点にすべきだ” と主張し始めた。

そして新内閣が発足した16日、文在寅大統領は祝意とともに

“いつでも向かい合って対話する準備ができている”という書簡を送ってきた。

その心は、常に文在寅に寄り添う「ハンギョレ」の、

“今回の書簡では「日本側の前向きな反応を期待する」という大胆な表現まで

使い、日本の誠意ある対応を要請した“ という記事が示している通り、

“関係改善が進まないのは日本が対話に応じないからだ”という印象を

誘導しようとするものだ。

文在寅書簡は安倍元総理にも送られているようだが、

新政府はどうやらこの呼びかけを無視しているらしい。

18日の朝鮮日報は、

菅首相は無反応、加藤新官房長官も記者会見でこれに言及しなかった”

と寂しげに伝えている。

惑わされてはいけない。

日本は解決済みの問題にいつまでも付き合う必要はないのである。

諸々の問題は、韓国の国内問題であり、これに付き合うことは、

いわば内政干渉ということになる。

 

今回韓国ニュースを拾い読みしていて、安易に妥協してはならない

理由の一つを偶然発見した。

それは14日の韓国国会における次のような質疑である。

この日、与党「ともに民主党」のイ・ヘシクが質問に立ったのだが、

“韓国国歌(愛国歌)の作曲者安益泰に親日の前歴があるという疑いがある。

これが事実なら国歌の変更が必要ではないか“というのである。

この質問に、何と丁世均首相は、「一理ある、検討する」と答えたのだ。

安益泰は親日の疑いどころではない。東京音楽学院で学び、満州建国10周年

祝典で自身の曲を指揮し、2009年「親日人名辞典」に名前が記載された

正真正銘の「親日」だ。

それだけではない、作詞者は不詳とされてはいるが、尹致昊が関係している

ことはほぼ間違いなく、彼は独立運動に挫折して日本に住みたいとさえ言った

親日」転向組の代表格なのだ。

“やぶへび”になりそうなこの問題、一体どう収めるのだろうか。

 

いずれにせよ、笑い話にもならないような常軌を逸した反日思想、

親日売国 というレッテルを剥がさない限り、真の関係改善は難しい

と改めて感じるエピソードだ。

                    2020.09.19