樗木(ちょぼく)の遺言と爺怪説

愛国的好奇高齢者の遺言と違和感をエッセイ風に・・・

ファクターXが見えてきた?(J-25)

 

ファクターXというのは、

誰もが知るノーベル賞受賞者山中先生から出た言葉である。

“日本の新型コロナ感染被害が、その対策の甘さに比して緩やかなのは、

何らかの知られざる要因が隠されているに違いないという主張だ。

山中先生は、文芸春秋6月号の橋下徹大阪府知事との紙上対談において、

ファクターXへのこだわりについてこう語っている。

“僕がファクターXについてこだわるのは、それが分かれば

新型コロナとの向き合い方は確実に変わってくるはずだからです。

ファクターXには、多くの可能性があります。

一つは、日本人は、マスクや入浴など清潔意識が高いということ。・・・・

             (中略)

他にも、京都大学特定教授の上久保靖彦さんが

「日本人の多くはすでに新型コロナの免疫を獲得している」

という仮説を立てられています。

新型コロナウィルスには、軽傷で済むS型と、

そこから変異したL型の二種類が存在するという説があります。

この比較的弱いS型が、

L型よりも早く中国から日本へ伝播したことで、

日本人の一部はすでにウィルスに対する免疫を持っている、

だから感染拡大が他の国より遅いのではないか、

というのが上久保さんの説です。

 

この仮説は、日本の感染実態だけでなく、

日本同様1月後半にいち早く感染が確認されたものの、

その後の封じ込めに成功している韓国、台湾、ベトナム、香港、

タイなどの近隣国にもピタリとあてはまる有力な仮説なのだが、

確たる証拠はなく、これまでさほど注目されてはこなかった。

しかし、開幕準備を進めるジャイアンツが全員の抗体検査を行った結果、

そのうちの4人にIgG抗体が確認され、

その4人に対する62日のPCR検査で、

坂本、大城2選手が「微陽性」と判定されたことにより、

にわかにこの仮説が注目を集めることとなった。

彼ら二人は、予想通り翌日の検査では「陰性」と判定され、

検査を受けた218中合わせて4人がかなり前に感染し、

そして発症しないまますでに抗体を獲得していたのである。

東京都だけに絞ってもよいから、

このように抗体検査で絞り込むのはいい方法だ。

そしてPCR検査と組み合わせてある程度まとまった検査を行い、

実態を把握すべき時期なのかもしれない。

                2020.06.04