樗木(ちょぼく)の遺言と爺怪説

愛国的好奇高齢者の遺言と違和感をエッセイ風に・・・

ルーチンを変えてみた (J-16 )

冷めたG.W.は、東京都の新たな感染者 連続50人切で始まり、

ようやく自粛効果が・・と一瞬湧きたったが、その後は再び

160人越えの連続にもどってしまった。

多くの人ががっかりすると同時に、このウィルスとの戦いが

容易ならざるものであることを、改めて思い知ることとなった。

緊急事態宣言期間の延長はやむを得ないところだろうが、

こうなると、感染症以外の問題も少々気になる。

 

私の住む東海地区は、幸い感染の爆発には至らず、

どうやら収束に向かいつつあるように見えるが、

“三密”を避けるための工夫やマナーは、

ようやく整ってきたような感じでもある。

相変わらず、マスクなどは不足しているようだが、

自作や再利用など、それぞれが知恵を働かせて、

マスクなしの買い物客を見かけることはまずない。

思えば、“要請”だけで、よくここまで来たものだ。

それが日本人の”民度“と言えば民度である。

 

しかしながら、忍耐にも限度がある。

緊急事態がさらに延長されることで、いわゆる“自粛疲れ”を

心配する向きもある。

たしかに今、ストレスを抱えている人は多いに違いない。

その半数は、仕事や趣味を奪われた人たちであり、

残りの半数は、やたらと仕事がきつくなった人々だ。

おたがいに、そっくり入れ替わることができればいいのだが、

それはできない相談である。

何か手は打てないものだろうか・・・。

 

実は私は一週間ほど前から、自分のルーチンを変えている。

同じ姿勢で長くいると、どこかが凝ったり痛くなったりする

ことにヒントを得て、生活のパターンに少し変化をつけてみよう

と思ったからだ。

その一つが馴染みとなっているテレビ番組の変更である。

これまで私は、ワイドショーなどはメ~テレ(朝日系)か

CBCTBS系)を見ていたのだが、

それを、東海(フジ系)か中京(日テレ系)に替えた。

そしてこれほど違うのかと、実は驚いた。

どこが違うかと言えば、コメンテーターが違うのである。

前の二局のコメンテーターは、端的に言えば

“どちらかと言えば安倍・トランプ嫌い” か

“安倍・トランプ大嫌い”の二種類の人しかいない。

だから、ことあるごとに“大嫌い”グループが安倍・トランプを

批判し、“どちらかと言えば”グループが相槌を打つという

というのが”決まり“で、たまにゲストが反対のことをいうと

総攻撃を食らうというパターンが繰り返されている。

それが私の“爺怪説”のネタにもなってきたのだが、

乗り換えた今度の二局は ”違うだろう!“

と反発したくなるところが少なくて、ネタになりにくいのである。

そんなわけで、少々困っている部分もある。

 

散歩の時間帯を変えることでもいくつか変化が出現する。

知らない人に出会うし、初めての犬と知り合いになったりもする。

いつもと違う野鳥にお目にかかることもある。

 

こんなことを書きながら、実は気が引けている。

仕事を奪われた人、仕事の負荷が急拡大した人、

長引く緊急事態の中で、とにかく働きたい人々と、

少しでも休みたい人々が、ともに苦しんでいる。

それぞれが心身を平静に保つ工夫をなんとか見出して

ほしいと願わずにはいられない。

 

今日は憲法記念日であったが、

緊急事態条項などで改憲論が盛り上がっているかと思いきや、

相変わらずの憲法学者の護憲論が、

申し訳程度にくりかえされただけで、

例年よりも盛り上がりに欠けた。

そんな憲法記念日にしたのはコロナばかりではあるまい。

                   202005.03